塗料の希釈について
内容は以下になります。
“購入した塗料を標準希釈率を守って塗ると塗りにくい上に仕上がりが汚くなるんだけどどうすれば奇麗に塗れますか?”
じつはこのご質問を家具や野外用の椅子などを塗るのが好きな方からよくいただきます。
そのような場合は塗料の缶に明記されている標準希釈率を少しだけ超える希釈をして塗ってみてください。
どのくらいまで薄めていいのかを言葉で説明するが難しいのですが、標準希釈率を越えて薄める場合は少しずつ希釈しながら刷毛で塗ってみて
「あっ!少し塗りやすくなった!」と感じるところでストップしてください。
塗膜が薄くなると感じるようであれば塗り回数を増やしてください。
これは標準塗布量を守るためです。
※因みに手抜き工事というのは標準希釈率を大きく超えているにも関わらず2回塗りで済ませて塗装面積を増やす工法のことを言います。
というわけで標準希釈率はあくまでも標準であるとお考えください。
ただし!
冬季は塗料がかなり固くなるので希釈するときに注意が必要です。
真冬に一晩野外に出しておいた塗料を塗ろうとしたら凄く硬くてうまく塗れなくなることがあるのですが素人はここでドバッと薄めて失敗するのです。
もし冬季に野外でDIY塗装する場合は塗料缶を温かいお部屋の中に一日置いてから野外に持ち出してください。
うまくいけば標準希釈率以下で塗ることができるかもしれません。
次に、“希釈オーバーっていうけどどのくらいまで薄めて良いのか”について記述しておきます。
例えば希釈率が15%の塗料があるとします。
それが濃過ぎて(硬くて)塗りにくくて参っちゃった場合は、、、16%〜17%くらいまで薄めてみてください。
これは許容範囲内なので恐れなくても大丈夫です。
気をつけるのは水性塗料の薄めすぎです。
水性塗料の場合は薄めすぎると樹脂と顔料がうまく結合できすに分離することが多いのです。
※ちなみに自分が楽に塗りたいがために塗料を樹脂と顔料がうまく結合できないレベルまで薄めて塗る職人のことを手抜き職人と呼び、数年後に剥離を起こしたり色あせを起こしたりします。
希釈液が塗料用シンナーの塗料はまぁ大丈夫です。
ラッカー系の場合は少々薄めても大丈夫です。
これは私が実際に数十年の経験から身につけてきた職人論理なのでウソではありません。
少し希釈オーバーまで薄めた場合でもそうでない場合でもきちんと標準塗布量を守ればいいのです。
ただ、不安な場合はやめてください。
塗料の希釈についてのお話でした。